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C型肝炎の特徴 









 慢性肝炎、肝硬変、肝癌を起こすもっとも多い原因となるウイルスです。1989年頃発見され、1993年より正確な検査法が確立しました。ウイルスは輸血や、針刺し事故、注射器の使い回しや入れ墨など、血液を介して感染します。出生児の母子感染や夫婦間感染はまれで、どちらも5%未満と考えられています。感染すると、急性肝炎を起こし、その大部分が慢性肝炎へと進みます。自然に治る方、ウイルスがいるのにほとんど肝炎を起こさない方もいますが、多くはゆっくり進み

肝硬変へと進んでいきます。また、肝臓癌の原因の70〜80%を占めているのがC型肝炎ウイルスでもあります。
 C型肝炎に対しては現在のところ、有効なワクチンが無いため、予防するにはC型肝炎ウイルスを感染者からもらわない注意が大切です。感染しているかどうかは、血液検査で
HCV抗体を測定し、陽性ならC型肝炎ウイルスを持っていると考えられます。根本的な治療は現在のところ、ウイルスを駆逐するインターフェロンだけです。ウイルス量の少ない方、I型、II型というウイルスの亜型のうち、II型を持っている方はインターフェロンが効きやすく、概ね半分以上の確率で排除できます。しかし、効きやすいタイプの方が少ないため、平均すると25%30%の有効率です。肝硬変まで進んでいたり、インターフェロンの効きにくい方は、肝炎の進行を抑える一般的な治療を行います。

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