(1 ページから続く)

も、睡眠中に呼吸が止まって目が覚め、中途覚醒の原因になります。これは太った男性によく見られます。上記のように、病的な中途覚醒が思い当たる方は、ただ眠れないとぼやかないで、どんな理由で眠れないのか具体的に報告して下さい。睡眠薬ではなく原因に見合った治療法を選ぶことが不眠解消の決め手になるからです。

3)早朝覚醒
 早朝に目が覚めてしまい、その後深い眠りに入れないものです。高齢者とうつ病に特徴的な睡眠障害です。高齢者は体内時計が実際の昼夜の太陽のリズムよりも進んでしまい、真っ暗になる前に眠くなり、未明から目が覚めてしまいます。この狂いを防ぐには、夜間の照明を明るくして、昼を長く見せたり、朝日が入り込まないように部屋を暗くするなど意図的に昼夜をずらす工夫が良いようです。軽いうつは睡眠障害から始まります。朝3時に目が覚めてしまい、その後眠りが浅く、朝からゆううつで元気が出ない、疲れが取れないなどと言う症状が最初です。


上手な睡眠のコツ

 上手に眠るコツをまとめました。これでも眠れないときは「工夫をしているのにどうして?」っと、ガッカリすると益々眠れなくなりますので、あまりこだわらずに、気軽に試してみて下さい。

1.休日を含め規則正しく起きる習慣をつけよう。
2.目が覚めたらサッと床から出よう。
3.朝または午後に規則正しい運動をしよう。
4.寝室の音や光を遮断し、適度な室温を保とう。
5.就寝時の過度な空腹を避けよう。(お腹に物を入れる  
  と眠気を誘います。)
6.夕方から夜にコーヒー、紅茶、コーラなどカフェイン  
  の多い物を飲まない。
7.睡眠前のタバコは控えよう。
8.飲酒を避けよう。(アルコールは入眠誘うが、中途覚
  醒を促す。)
9.神経が高ぶっているときは無理に寝ようとせずに、一
  度起きてなにか別の作業をする。
10.寝られなくて何度も時計を見ないように、時計を隠  
  そう。

睡眠薬と精神安定剤

 体の睡眠のリズムを司っている物質はメラトニン、ホルモンなど様々ですが、その中にdiazepan(ジアゼパン)があります。これが血液中に増えると眠くなり、減ると目が覚めるという物質です。この物質は、脳細胞のベンゾジアゼピンレセプターという場所に

くっつくと、その脳細胞の働きを不活発にするので、活発すぎて起こる興奮状態を鎮めたり、てんかんやけいれんも抑えます。この元々体内にあるジアゼパンが精神安定剤の代表セルシンです。さて、上記のようにセルシンは眠りを促した

(3 ページに続く)

様々な不眠症
| 上手な睡眠のコツ
睡眠薬と精神安定剤| アルコールと睡眠
| REM睡眠と夢
睡眠薬の誤解と理解