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排泄量から計算されます。しかし、24時間にわたって尿をキチンと貯めることは面倒なため、外来診療では簡易式で計算した値で代用する場合がほとんどです。以下に計算式でのGFRの求め方をお示しします。指数がありますので関数電卓(ネットにもあります。)かエクセルで計算してみましょう。なお、計算値はクレアチニンが1.0付近では、やや値が低く出がちです。
 さて、計算したGFRの予測値をどう解釈するかは、表のステージ分類をご覧下さい。GFRの値によって5つの病期(病気の進み度合い)に分けています。この病期別に患者さんのケアをどうしていったら良いかが違ってきます。

 今まで何となく取っつきにくかった腎臓病がこのCKDの概念とステージ分類によって、方針が立てやすくなりました。

 なお、GFRの簡易計算式Cockcroft & Gault 式と言われる、

クレアチニンクリアランス(GFR mL/分)=
(140−年齢)×体重(kg)÷(72×血清クレアチニン)


という式もあります。(女性は0.85倍する。)関数電卓がなかったり、指数計算が怪しい方はこちらで代用しましょう。


簡易 MDRD 法(日本人の係数をかけたもの)
GFR=0.741(日本人係数)×175×(血中クレアチニン値)−1.154×(年齢)−0.203× 0.742(女性の場合)
         
mL/分/1.73m2(体表面積)

仮に血中クレアチニン1.4、年齢50歳の男性とすると。
GFR=0.741(日本人係数)×175×1.4
−1.154×50−0.203=39.7mL/

慢性腎臓病(chronic kidney disease: CKD)のステージ分類

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