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鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第3巻3号

すこやか生活

気管支喘息の症状と咳

 夜になるとゼイゼイして、咳が止まらず眠れない。早朝、咳や痰が出るため目が覚めてしまう。横になると苦しいので、座って夜を過ごす。ヒューヒュー、ピーピー胸から音がして息苦しい。階段を上ると息苦しくなって咳が出る。これらが典型的な喘息の症状です。気管支の模式図(図1-A)を下に示しました。気管は、左右に分岐し、図では省きましたが、その後、16回も細かく分岐し、肺胞という、空気を貯めて血液に酸素を取り込む袋に到達します。これら喉から肺胞までの空の通るを気管(気管支を含め)と呼びます。気管は内側を気管支粘膜に裏打ちされています。そして図のように、その外側に、らせん状の筋肉が巻き付いています。喘息ではこの気管支粘膜に炎症が起こり、はれぼったくなります。(図1-B)また、巻き付いている筋肉が収縮して、気管支の内腔を外側から締め付けます。(図1-C)するとどうでしょう、粘膜が腫れるとそれだけで気管の内腔が狭くなりますし、筋肉の収縮によってもよりいっそう空気の出入りが困難になります。そして、炎症が起こると気管の分泌物(痰の素)が増え、これが気管に詰まると、空気が通らなくなります。このように狭くなっ

た管を空気が通ると、ちょうど笛を吹いたようにピーピー鳴ります。また、ゼイゼイするのも狭くなった気管を痰が行き来する音です。咳は、この痰を口の方に押し出したり、狭くなった気管支を内側から押し広げる働きがあり、極めて自然で有用な動作です。しかし、この咳も度が過ぎると睡眠不足の原因になったり、喉や気管を痛めます。咳だけで肋骨が折れてしまうことさえあります。そこで、喘息で咳が出たら、これら咳が出る仕組みを順番に取り除いてやれば良いのです。咳止めは、一時的にはこのつらさを軽減することができますが、根本的に咳の原因を解除し治療するものではありません。咳がでたらむやみに咳止めを飲むのではなく、原因を見極め、それに見合った解決法を探るのが近道なのです。
 夜になると、副交感神経という体を休める神経が主に働き、気管の筋肉が締まります。気管支の分泌物も増えるので、喘息の人は夜ほど苦しくなります。横になっているより体を起こしている方が、横隔膜を大きく動かせるため、深く呼吸できます。こうして、体を起こしながら夜をやり過ごすことになるのです。 
 






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