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鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第3巻10号

最近の高血圧治療指針

 高血圧の管理を心臓や血管の合併症と絡め、もう一度見直そうという動きが2000年にありました。
表1や2のごとく危険因子がある方ない方に分け、血圧管理の基準を示そうというものです。ご自分の状況に当てはめてみてください。
低リスクの方(表2白枠)は生活習慣の見直し、禁煙やダイエットなどから始め、血圧が下がっていくか見て行きましょう。
高リスクの方は生活習慣の見直しに加え、早急に高血圧の治療が必要です。
中等リスクの方は生活習慣の見直しを始め、何度か

血圧を測ってみて治療方針を決めていくことになります。治療開始の目安は140/90≦になります。血圧治療の目標はおよそ140/90≧です。若年者、中年者そして、糖尿病を併発している方はもう少し低めが目標です。70歳以上の方はもう少し高いところまで許容範囲です。
最近のガイドラインはこんなところですが、すべての人に当てはまるわけではありません。血圧の薬は長く続けることになります。あわてずのんびりと血圧を測りながらその人に合った治療を目指していきたいと思っています。


高血圧患者の心血管病の危険因子(表1)

・喫煙
・高コレステロール血症
・糖尿病
・高齢(男性60歳、女性65歳以上)
・若年発症の心血管病の家族歴

高血圧患者さんのリスクの層別化(表2)

様々な降圧剤

高血圧の治療薬(降圧剤)と一口に言っても様々なタイプの薬がごまんとあります。ここでは代表的な薬を取り上げ特徴と注意点をまとめました。

A)カルシウム拮抗剤
 アダラート、アムロジン、カルスロットなどです。血管を広げて血圧を下げる降圧効果が最も優れた薬です。狭心症や心筋梗塞の予防効果もあるため、虚血性心疾患を合併している

方には一石二鳥です。血管を広げるため皮膚が少し紅潮したり頭痛を覚えることがあります。なお、グレープフルーツ(ジュースを含め)を同時に摂ると、薬の効果が強く出過ぎることがあるため避けて下さい。
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