すこやか生活

花粉症とアレルギー性鼻炎

　2011年は、前年度の夏が好天で、暖かい日が秋が深まる頃まで続いたため、近年になく大量のスギ花粉が飛ぶと言われています。春のアレルギーの主力は１月中旬以降から４月にかけてのスギ、そして２月からゴールデンウィーク頃まで飛ぶヒノキの花粉です。
　一般的に花粉症と言われている、春のアレルギーの原因はこの２つで、体の外部に降りかかりアレルギー反応を起こします。目に入ればアレルギー性結膜炎、鼻に入ればアレルギー性鼻炎、そして敏感な皮膚を持つ人はアレルギー性皮膚炎になります。
　ところで、アレルギーの素は何も春だけではありません。次ページの表の様に一年中植物の花粉アレルギーは飛びますし、カビは夏に、ホコリは季節を問わず溢れています。このため、カゼをひいたと思って来院される患者さんには、ウイルス感染症ではなく、アレルギー反応が出ただけの方や、アレルギーがこじれた方が多く含まれています。俗に「鼻カゼ」と言われるカゼは、アレルギー性鼻炎であることはあまり知られていません。そこで、

ウイルスや細菌感染症でない鼻カゼ（アレルギー性鼻炎）の特徴をお示しします。
�@クシャミや鼻水が主な症状
�Aひき始めは、高い熱が出ない
�Bひき始めは、粘りけのない透明な鼻水
�C目のかゆみや結膜炎を起こす
�D症状は軽いものの、長引いてなかなか
　治らない
�E毎年、同じ時期にカゼをひく
�Fうつらないが、同じ時期に同じような
　症状の人が周りにいる
�G数日〜１週間こんな症状が続き、こじれると熱が出る（副鼻腔炎、中耳炎や肺炎）
�Hこじれると黄色い鼻水が出る
�I季節が終わると、いつの間にか治る
�J風邪薬の効果があるがすぐぶり返す

　切りがありませんね。でも、カゼかな？と思ったら、アレルギーかもしれないことを頭の片隅に置いておきましょう。そうすれば翌年の同じ時期に、前もって対策ができるからです。