み薬のステロイドと比べ、ほとんど副作用が出ません。症状がひどいときには一時的に内服する場合もあります。点眼薬もあり、抗アレルギー剤の目薬で効かないときに利用されますが、使用にあたっては眼科の医師と相談された方が良いでしょう。
4)減感作療法
原因となる花粉を一週間に1〜2回長期(2年)にわたって注射していき、体を慣らす方法です。根本的に治る可能性がありますが、時間的な制約やショックを起こすこともあり、一般的ではありません。
5)ワクチン療法
様々なアレルギーの原因になる物質を注射して慣らしていく方法。減感作療法の簡易版。最近はあまり行われません。
6)ヒスタミン加ヒト免疫グロブリン
(血液製剤を利用)
始めの3ヶ月は週に一度、その後は月に1度注射を続けていきます。主に喘息治療に使われましたが、これも一般的ではありません。副作用のほとんどないステロイド剤の吸入薬、点鼻薬の進歩によって、喘息や鼻炎に対する4)〜6)は過去の治療法になりつつあります。






5.薬の効き目をこちらへ返して!

薬の処方は症状や病状に合わせて選んでいます。しかし、最初に選んだ薬がその人にピッタリかどうか予想するのは大変困難です。したがって、最初に処方した薬の手応えを見て、次の対応を考えるのが治療の定石になります。特に、長くかかる病気ほど、我々は効き目を知りたいものです。薬には頭痛薬、解熱剤、風邪など急性期の薬、睡眠薬など効果をはっきり感じることができる薬と、肝臓病やコレステロールの薬など血液検査

どをしなくては効果がわかりにくい薬があります。前者は比較的分かりやすいので、効果を教えてくれる方もいますが、後者はほとんど反応がありません。しかしせっかく飲んでいる薬です。体に合わない場合もあるはずです。その効き目を是非こちらへ返してください。そして、我々と共同して病気に対処していきましょう。

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治る病気、つきあっていく病気 編集後記