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鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第3巻6号

すこやか生活

糖尿病は急増中!

 1955年以降、成人病の代表である虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)は、現在までに10倍近く増えました。この間、糖尿病はなんと70倍も増加したといわれています。特にこの15年間の増加率は著しく、現在全国に700万人ほどの糖尿病患者がいると推定されています。これは、国民20人に1人以上という高率になります。中高齢者だけに限っていえば、10人に1人近くなるでしょう。糖尿病は、腎臓病や目の病気の合併率が高いといわれています。人工透析が導入された末期腎不全患者の原因のトップが糖尿病で、35%にものぼり、慢性腎炎を抜きました。

また、失明原因のトップも糖尿病です。ところが未来に大きな問題を起こす糖尿病を抱えている方の、およそ30%程度しかキチンとした検査や治療を受けていません。糖尿病は、ひどく血糖が上がったときか(300mg/dl以上)、合併症を起こしたときしか症状が出ません。ほとんどの場合、健康診断での尿検査や血液検査が、発見のきっかけとなります。糖尿病が疑われたら、そのまま放置せずキチンとした検査を受け、今後の方針を医師から説明を受けて下さい。また、普段から太らない食生活も大切です。






ブドウ糖の働きと糖尿病

 食事をすると、栄養素は胃腸で消化(分解)され、小さな形になって腸から血液中に吸収されます。でんぷんや砂糖はブドウ糖などの小さな糖分、タンパク質はアミノ酸、そして脂肪は脂肪酸とグリセリンがその最小単位です。このうちブドウ糖は体の筋肉のエネルギー源として、最も利用されやすい物質です。そして、常に一定濃度で血液中に溶けており、体の随所で利用されています。ところで、人間の体の動きのほとんどは筋肉の活動です。手足を動かすことだけではありません。瞬きは眼輪筋の働きです。言葉をしゃべる時は口輪筋や筋肉でできている舌、そして声帯を操る筋肉を連携して使っています。呼吸は肋間筋や横隔膜筋、そして心臓の拍動は心筋の運動です。胃腸も粘膜の外側は筋肉に覆われた管です。

これら人間の生命活動、生活活動のほとんどを司っている筋肉の運動に必要不可欠なのがブドウ糖です。それだけではありません。精神活動に不可欠な脳にとってもブドウ糖は最も大切なエネルギー源です。
 ブドウ糖は安定的に供給される必要があるため、余ったときは再度でんぷんにもどって肝臓や筋肉に蓄えられたり、脂肪に変換され皮下に貯金されます。
 ブドウ糖が筋肉などの細胞に取り込まれ使われる時に不可欠なのが、膵臓で作られるインスリンというホルモンです。糖尿病はインスリン不足や、インスリンが働かなくなる状態(インスリン抵抗性)によって、血液内のブドウ糖がだぶついた状態です。

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