色々なかぜ

鼻かぜ
 くしゃみ、鼻水などの症状を起こす、典型的なかぜです。鼻かぜの初期は、アレルギー性鼻炎と同様に、鼻の過敏症状が出ますので、区別がつきません。しかしかぜの場合は、喉の痛みが出たり熱が出たりするので時間がたつとどちらかはっきりしてきます。このため総合感冒薬には、花粉症などのアレルギー性鼻炎にも効く、抗ヒスタミン剤が含まれています。
おなかをこわすかぜ
 乳幼児に起こる"冬季下痢症"が代表です。これは、ロタウイルスが原因で、気道の症状はほとんどなく、おう吐や下痢、発熱が主症状です。下痢便の色の茶色味が無くなり、白っぽくなるので、赤痢をもじって"白痢"とも呼ばれます。症状が比較的強いので、脱水を起こしやすく、その対策が重要になります。その他アデノウイルスなど、おなかをこわすウイルス性の急性胃腸炎は、俗に"おなかをこわすかぜ"と呼ばれます。
インフルエンザ(流感)
 喉の痛み、39度台の高熱、頭痛や節々の痛みなどが急激にきます。最近は、発症直後なら、シンメトレルなどの抗ウイルス剤を使

用すると、比較的早めに治るようになりました。しかし、予防接種など、もらわない工夫が、より大切です。
化膿性扁桃炎
 いわゆる扁桃腺が腫れて高熱が出る病気です。溶血性連鎖球菌(ヨウレン菌)などが扁桃腺に巣くい、膿んできますので、のどを見ればすぐ分かります。主にお子さんや、比較的若い大人に多い細菌感染症で、抗生物質が治療に必要となります。一般に7日〜10日程度、薬を飲むことになりますが、重症な場合は抗生物質の点滴や注射を行います。ヨウレン菌感染はまれに腎炎を起こすことがあります。扁桃腺の治療が終わった後、2週間から4週間たったら、血液や蛋白が尿に出ていないか調べてみましょう。
伝染性単核球症
 
EBウイルスと呼ばれるウイルスが喉に感染して、扁桃腺が腫れる病気です。発熱、喉の痛みで発症し、急性肝炎を起こします。このウイルスは唾液に多く含まれ、体内に入るとそのまま同居して、口づてに他の人にうつります。若い成人に多いのでkissing disease(キスでうつる病気)とも、呼ばれます。


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