不眠症の考え方

 まずは、眠れないパターンが入眠障害か、中途覚醒か、早期覚醒か熟睡できていないのかを確認します。
 次に、眠る機会や環境が適切であるか確認します。夜更かしするなど、床につく時間が適切か、規則的なのか、また、静かな睡眠環境かなどです。不適切であればそれを改善します。
 その上で、睡眠不足による疲れやすさ、注意力の低下、仕事や勉強ができない、イライラする、やる気がでない、仕事で間違いが多い、頭痛や緊張を覚える、不眠に悩んでいるなどの症状が加わった場合を不眠症といいます。
 なお、だれでも一時的に眠れないことはあります。ストレスや時差ボケ、不摂生などが原因なので、眠れないなと思ったらまずはこれらを解消してください。

 しかし、原因が全く解消できなかったり日にちがたっても眠れるようにならない場合は、眠れないことが不安となり、益々眠れなくなったり、緊張感が強くなると、慢性の不眠症の範疇に入ってきます。この段階になると心身共に消耗するため、治療の対象となります。
 次にまとめますが、睡眠薬には様々なものがあります。止められなくなることを心配して、薬の内服に踏み切れない方も多いようですが、依存性の少ないものもあります。また、依存性があるものも、ほとんどの場合は量が増えていくわけでなく、原因が解消すると飲まなくて済む方も多いようです。疲れ果ててしまう前に、まずは眠れない苦しみを相談ください。

睡眠の仕組み | 様々な睡眠障害・不眠症の考え方 | 睡眠薬あれこれ、睡眠とアルコール | 睡眠に関連した疾患