抗生物質の作用部位

 図の緑の四角が細菌の模式図です。単細胞の細菌は原核細胞で核がなく、遺伝子は環状のDNAとして存在しています。また、遺伝情報に応じて蛋白質を作るリボゾームも細胞質にあります。外側は細胞膜、最外層に細胞壁があるものもあります。その他、真核細胞(人の細胞など)の様にミトコンドリアはありませんが同じ酵素が存在し、細胞内の呼吸が行われています。細胞の分裂・増殖にはDNAを複製し(もう一対のコピーを作る。)、蛋白質などの細胞内の様々な物質をつくって増やし、最終的に細胞膜や細胞壁も作って2つに分かれ(2分裂)ます。抗生物質は、これらの過程を邪魔して細菌を生きにくくし、分裂しにくくすることで菌を殺します。
DNA合成阻害で細菌を殺す

レボフロキサシンやジェニナックのようなニューキノロン系、DNA合成に必要な葉酸の合成を阻害し、間接的にDNA合成を抑えるST合剤などがこのタイプです。
細菌の蛋白合成を抑え機能不全にする:クラリスロマイシンやアジスロマイシンなどのマクロライド系、ミノマイシンなどのテトラサイクリン系、そして注射薬のアミノグリコシド系などです。
細胞壁の合成阻害で菌を殺す:アモキシシリンなどのペニシリン、メイアクト(セフジトレン ピボキシル)やロセフィン(セフトリアキソン)などのセフェム系、モノバクタムなどの仲間です。
細胞膜の合成阻害:ポリペプチド系(ポリミキシンB)、ポリエン系(アンフォテテリシンB、抗真菌剤)などがこれらに含まれます。

抗生物質とは? | 抗生物質の作用部位 | 主な抗生物質と特徴
抗生物質と耐性菌
| 抗生物質の正しい飲み方