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鎌倉市大船 山口内科 

秋とぜんそく

 夏の終わり頃からセキを主な症状として訴える方が増えてきます。「夏風邪かな?」、「エアコンのあたり過ぎかな?」などと言う、ご自分の感想が、セキについてなされます。風邪というのは元々の定義が曖昧なので、答えようがありませんが、夏(または秋口)の、エアコンのあたりすぎは間違っていません。
 では、なぜ夏または秋口にセキをする方が多いのでしょうか?最も大きな原因は、秋口の花粉が飛び始めたことによるアレルギーです。具体的には、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの秋の雑草の花粉です。また、夏の湿気でこびりついたカビなども原因となります。そして、ホコリをまき散らすエアコン。エアコンによるセキはアレル

ギーだけではありません。冷気や、空気の乾燥も気管支や鼻の粘膜を刺激し、セキや、セキの原因となる鼻汁やタンの分泌を増やします。
 また、秋も深まり11月頃になると気候も安定し、秋晴れが続きますが、それまでは夏の高気圧が押され気味になり、何かと天気が不順になります。また、この時期は台風が襲来する季節でもあり、大きな気圧の変化に見舞われます。急激な温度や、気圧の変化は空気の出入り口である気管支や鼻に負担をかけ、鼻づまりを伴う鼻炎、そして、ぜんそくを誘発します。
 6月もぜんそくの季節ですが、7月の海の日前後にいったん皆さん落ち着きます。そして、いまごろから急にまた、鼻がむずむずするとか、タンが絡み出し、ノドや胸(気管)がイガイガしてくるようです。
 ぜんそくや、アレルギー性鼻炎をお持ちの方は、この時期「風邪をひいたかな?」と、思ったら要注意です。風邪でなく、いつもの気道症状の始まりであることがほとんどなので、市販の風邪薬などで、適当に対処するのではなく、こじれる前に例年の治療に立ち戻ってください。






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