薬の副作用を回避する

薬の副作用を回避する

 花粉症治療の中心的な薬剤は抗ヒスタミン剤です。とても有効な薬ではありますが、①眠気、②口の渇き、③排尿障害や便秘などの副作用が出る場合があります。この薬は自律神経では交感神経の方向へ働き、鼻水や唾液の分泌を減らすとともに、直腸や膀胱の働きを抑えます。また、脳を鎮静させる作用もあります。これらの症状が強い場合は、必ず医師に相談し以下の対策が可能か探ってみて下さい。
①眠気対策
 日中は眠気の少ない薬を選び、夜は多少眠くてもしっかり鼻水を抑える薬を飲むなど、時間によって異なる薬を使い分ける手があります。また、朝の薬が眠い場合は、朝、昼と半分ずつ飲むようにして、眠気の

ピークを小さくしてもいいでしょう。
②口渇感は効果の証
 鼻水だけ止めて唾液を止めない薬はありません。口が渇くのは効果が上がっている証拠ですが、つらい場合は少し弱めの薬に変更し、効果と副作用の折衷案を探ってみましょう。
③排尿障害・便秘
 抗ヒスタミン剤は男性の前立腺肥大の症状を強めます。尿の勢いがなくなったり、出なくなったりです。高齢者の方で時々見られる症状なので、どうも変だと感じたらお知らせ下さい。腸の運動も抑えるため便秘に傾きます。薬を軽めにすれば解消しますが、他の薬が鼻炎に効かなければ、便秘薬を併用しましょう。






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