しびれってなに?

 「足がしびれているのですが、何か悪い病気に、かかっているのでしょうか?」こんなことをおっしゃる方が時々います。しかし、一言に"しびれ"といっても人それぞれで、しびれの意味も違っていたりします。しびれを感じたら、まず次の3つのことを頭に浮かべて、それを伝えましょう。
①しびれを他の言葉で言い表すと、どんな症状なのか?
②どこが、しびれているのか?
③いつごろから、しびれているのか?
 
どんなしびれが、どこに、いつから?と覚えておきましょう。
 さて、しびれは
一般的に、感覚の異常と考えられています。ところがしびれは"痺れ"と書かれるように、体の筋肉に力が入らなかったり、パーキンソン病の様に細かい動きが上手にできないような運動麻痺をイメージしている方もいます。

 さらに、感覚障害であっても、A)何もしなくても、自発的な異常な感覚を覚えるようだったり(ジンジンするなど)、B)触ると変な感じ(異常知覚)、C)感覚が無くなったり(知覚低下)、D)痛み以外の感覚を強く感じたり(知覚過敏)E)痛覚過敏などが含まれ、単純ではありません。つぎに、このA)~E)を具体化しました。
A)何もしなくてもジンジンしたしびれを感じるのは、末梢神経の髄鞘や神経線維そのものの軸索が壊れ、そこに異常な電気的なスパークが発生したものです。
B)触るとピリピリしたり、ジーンとするなどの異常知覚は、触覚や振動覚、位置覚をつかさどる、大径線維という神経の障害です。
C)知覚低下は、B)の感覚を脳へ伝える神経が断線したり、しかかった場合に起こる異常です。いわゆる末梢神経の神経障害が主な原因です。
D)痛覚低下は、痛みを伝える小径線維の障害で、痛みの刺激が十分脳へ伝わらなくなることです。
E)痛覚過敏--ちょっとの刺激でも痛みを感じてしまうことです。






しびれってなに?
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神経の分布とデルマトーム 腕や手のしびれ
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