背中が曲がってしまったら

 つぶれた骨を元に戻すことはできません。そこで、最小限に食い止める工夫を考えましょう。まずは、骨粗鬆症の治療を開始します。ボナロンやベネットその他、週に一度飲む薬が主流です。週一なので、早朝の服用を忘れた場合は、お昼ご飯前で結構ですので必ず服用しましょう。それでも忘れたなら、翌朝に飲みましょう。  
 
圧迫骨折の原因として肥満がありそうな場合は、速やかにダイエットで減量し、背骨を押し潰す負担を取り除きます。今更背筋を伸ばしても元通りになるわけではありませんが、曲がり始めなら少しでも体を伸

ばし、体重が前へ前へとかかってしまわない姿勢を保てば、それ以上つぶれにくくなります。
 背中が曲がることで起こる問題は、人それぞれですが、今回書いたことは多かれ少なかれ起こってきます。アンバランスになり転んでからでは手遅れです。歩行が危なっかしくなったら、恥ずかしがらず、杖や歩行器、手押し車を使いましょう。
 家にこもっていては足腰が衰弱し益々背中が曲がってきます。元気を出して毎日歩きに出てください。内臓にかんする症状は気づいた時点で医師に相談し対応するので十分です。


曲がる前にできる工夫
1.前もって骨のケアをしておく
 更年期を過ぎた女性は急速に骨がもろくなります。この年齢に入った    
 ら念のため骨密度を調べ、問題がある場合は早めに骨粗鬆症の治療を 
 始めます。
2.骨を強くする
 乳製品や海草などのカルシウム豊富な食品を十分摂ることは大切です
 が、現代の食生活ならまず問題はありません。そこで、日に当たりビ
 タミンDの活性化を図ってください。骨への適度な負荷も、骨を強く
 するために必要です。外に出て運動をすることは、一石二鳥です。
3.背筋を伸ばす習慣づけを
 人も動物も生まれた時から丸まった姿勢が楽な姿勢です。しかし丸
 まって前屈みになると背骨の前側にだけ重力がかかり椎骨がつぶれて
 しまいます。普段から背骨をのばし、椎骨に万遍なく力がかかるよう
 に習慣づけをしましょう。

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