鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第21巻9号

すこやか生活

新型コロナウイルスとその拡大

する微小な液体または固体の粒子」のことで、この場合はウイルスを含んだ霧のような水蒸気が空気中にただよい、マスクの隙間を通して鼻や口に入るという形で侵入します。密室で換気の悪いダイアモンドプリンセスでの蔓延にも関与したのでしょう。
感染拡大に対する中国の対応から:交通を遮断し、学校や職場を閉鎖するという社会活動を止めることで、やっと拡大が下降線になりました。ただ、今後、活動を再開するなら予断を許しません。もし、それで再び感染者数が上向きになるなら、恐らく日本でも感染の拡大を止めることはできず、長期的にはほとんどの日本人が感染するでしょう。しかし、現在の対応策の進行状況から、かなり有効な対策が進み、早期発見、早期治療ができれば、重篤な状況になる率がめっきり減るのではないかと思われます。一時的に社会の活動をある程度止める事になっても、その後は国民全員がこの感染症と上手につきあうようになるでしょう。

 中国から始まった新型コロナウイルス(COVID-19)の流行が拡大し、224日現在、国内でも感染ルートがわからない例が増えて、亡くなる人も出てきました。中国の一部では国内の移動や社会活動を止めて、拡大が少し収まってきているようにみえます。同時に、武漢を中心に、中国でのこの病気の臨床像(病気の様子)や、治療経験が表に出てきました。感染の仕方や広がり方、その防止策、重症化への兆候や、検査所見、治療薬の効果や使い方がわかりはじめ、今後この病気にどう対応をしていけばよいのか明らかになってきています。今回はこれを整理していきます。
感染の仕方飛沫感染というクシャミや咳の水滴を吸い込んでうつったり、接触感染というウイルスのついた手で物を食べて口から入ったり、飛沫が目の結膜についてそこから侵入するといったパターンが中心す。加えて2月中旬にはエアロゾル感染の可能性を中国当局が指摘しました。エアロゾルとは「気体中に浮遊

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