貧血を疑う症状

 貧血は、赤血球とそれに含まれているヘモグロビンの総量が不足することです。従って、ヘモグロビンが行っている体の隅々までくまなく酸素を運ぶ作業が滞ることによる様々な症状が出てきます。次の症状があるなら貧血を疑いましょう。
疲れやすく、だるい:全身の筋肉に十分酸素が運ばれず、慢性的酸欠が体中に起こっている症状です。貧血が軽減すれば、速やかに解消し、楽になったと実感できるでしょう。
動悸、息切れ:階段や坂道を上るときなど負荷がかかるときほど明らかに自覚します。動悸は心拍数が増えることで、息切れは呼吸が深く速くなることです。酸素を運ぶ担体である赤血球が不足すると、その分、何度も赤血球を末梢へ運ばなければならず、心臓がフル回転をして心拍数が上がります。同様に少しでもたく

さん酸素を取り込もうとして、呼吸運動が過大になり息切れが起こります。
眠気、吐き気、胃痛:貧血があると、体を活発に動かすことができず、少しでも酸素需要を減らすために体を休ませる方向へ自律神経は舵を切ります。副交感神経優位の方向です。このため、眠気が起きたり、胃腸が動いたり、胃酸の分泌が増え吐き気や胃痛が起こります。
頭痛、肩こり:筋肉痛の主な原因は疲労物質の蓄積です。酸欠が起こると疲労物質が溜まり、このせいで筋肉の線維がこわばります。頭痛は様々な原因がありますが、最も多いのが肩こりに代表される、筋緊張性(筋収縮性)頭痛です。
氷かじり:鉄欠乏性貧血が長く続いている方に時々見られます。訳もなくガリガリ氷をかじってしまう症状で、鉄剤の内服で1〜2週間で改善します。明らかな理由はわかっていません、

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